タゴールの風変わりな紅茶の飲み方32
インドの巨匠詩人、ラビンドラナート・タゴールが日本を訪れた時、日本人は大変な敬意と愛で迎えた。ある時、皆で紅茶を飲んでいた。他のみんなはカップを使っていたのだが、タゴールは受け皿に少し紅茶を注ぐことを思いついた。そして受け皿から紅茶を飲み始めた。同じテーブルについていたタゴールの日本の友人たちも、同じように受け皿から紅茶を飲み始めた。そしてその1人が尋ねた。「先生、どうしてこんな飲み方をされるのですか。」
「これがインドの伝統的な飲み方なんです。でもどうして皆さんも真似しなくてはならないのですか。」
「だって先生は本当にすごい方ですから。」というのが日本の友人の答えだった。
TCE 39. 2005年12月7日↩
Sri Chinmoy, 私の紅茶とコーヒー体験談, Agni Press, 2009