ノリニダとアムリタダ、紅茶を一緒に飲む15

シュリ・ラーマチャンドラはその生涯の一番最後にこう言っている。

Deshe deshe kalatrani
Deshe deshe cha bandhabah
Tantu desha na pashyami
Yatra brata sahodara

意味は、「いずこの国にも妻はいる。いずこの国にも友はいる。しかしラクシュマーナのような弟は世界中どこを探しても他にいない。」

シュリ・オーロビンド アシュラムで、ノリニダとアムリタダはそんな感じだった。アムリタダがノリニダの弟のようだった。ノリニダがあちらへ行けば、アムリタダもあちらに行った。この目でちゃんと見ていた。ノリニダはアシュラムの秘書官であり、アムリタダは管理者だった。アムリタダはノリニダに非を見つけることはなかった。もしノリニダが、「これは天国だ。」と言ったら、アムリタダもそれを天国だと言った。もしノリニダが、「これは地獄だ。」と言ったら、アムリタダも同じようにそれを地獄だと言った。アムリタダは個性を保つということを全くしなかった。

さっきのラーマとラクシュマーナの話は何も1万年前にだけ起こったことではない。今世紀にも、この秘書官と管理者はこの話が真実だということを証明してくれた。管理者は秘書官の後をどこへでも、ただついて回った。そしてアムリタダがノリニダと議論することは決してなかった。たまに一緒に冗談を言い合うぐらいだった。私は中で仕事をしていて、二人は紅茶を飲んでいたものだ。他の人達もそこで仕事をしていた。

時々2人が冗談を言い合うのが聞こえた。ある日、ノリニダは自分の健康状態は完璧だと自慢していた。唯一の問題は背がこれ以上伸びないことだ、と。65歳の時の話だ。そこでアムリタダが言った。「簡単だよ。爪先立ちすれば、すぐ背が伸びる!」

アムリタダは、ノリニダに対してなんて忠実で、素直で、自分を捧げていたことか! ノリニダが何か言えば、絶対にそれを受け入れた。こんなにお互いに対して心から明け渡し、心から素直な2人を他に見たことはないし、この人生で他に出会うこともないだろう。


TCE 22. 1994年5月12日