質問 私はミュージシャンなのですが、貴方の言われる集中について知りたいと思っています。音楽を学ぶ中で、相当な集中力が必要だと分かってきます。どうやって集中力を発達させたらいいでしょうか。

シュリ・チンモイ: あなたの言われる集中とはどういう意味ですか。

質問: 私にとって集中とは自覚です。集中できればできるほどその対象について自覚しており、すべての詳細をより把握することができます。十分に集中していないと、完全にその対象を理解することができません。集中とはまた、自分自身を少し脇に置いておくことだとも思うのですが、貴方がどう思われているか知りたいです。

Sri Chinmoy: 集中は自覚とは違います。桁外れの集中力を目指すなら、以下を試してみてください。ある考えを生き物だとしてみてください。そしてそれを自分の目の高さの壁に置いてください。考えを使うのが少し難しければ、何か物を選びそれを壁に置いてください。目を開けていて下さい。いつでも集中は目を開けて行う方がより良いのです。その物を見て集中し始めてください。そしてその物体に入っていってください。自分の注意を全てそこに向け、その物体を貫き反対側に行ってください。反対側に行ったら、そこから集中を始めてください。あなたはそこにいるのですが体はこちらにあります。反対側から集中を始めあちら側から自分自身の体を見るのです。

まずある物に注意を向けて集中し、その中に入っていき、そしてそれを超えたところに行きます。この時あなたは見ている者(シャクシプルシャ)となります。これが本物の集中です。瞑想の秘訣です。これがわかれば本当に効果的に集中できます。

質問: 自分を見ている者になることが秘訣なのですか。

シュリ・チンモイ: そうです。

質問: 非常に難しそうですよね。

シュリ・チンモイ: 難しいです。

質問: あたかも向こう側にいて自分自身を見てるような感じなのですか。

シュリ・チンモイ: そうです。しかしまず最初にその物に入っていき、それからそこを超えたところに行かないといけません。そして自分自身に戻り、見ている者となるのです。