ローマ法王のスピーチ
ローマ法王はスピーチを、おそらく7カ国語で読まれた。まず枢機卿の1人がイタリア語で何か言い、それから法王がメッセージを英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、そしてもういくつかの言語で読み上げた。しかしその真面目なメッセージをすべての言語で読み上げる前に、冗談を言い皆を笑わせた。信じられないことだが2時間以上もの間、ただ微笑み続けておられた。一方を見ては微笑み、反対を見てはまた微笑まれる。ずっと微笑み続け、人々を祝福し、話をし、冗談を言われていた。前回パウロ法王にお会いした時のように、今回もまた最前列になった。私の横にいたのは枢機卿が1人、そしてアフリカからの司祭が2、3人だった。この人たちも法王に謁見することになっていた。私たち一人一人と個人的にお話下さるので、そういう意味で個別謁見であった。後ろにはもう1列あったので、全部で2列の人が待っていた。
ローマ法王の玉座も靴も実に実に簡素だった。白い法衣を召されていた。お話の最中6、7回私の方を見て微笑まれた。わずか10メートルか12メートルしか離れていないところに座っていたのだが、スピーチの最中私の方に6、7回目を向け、挨拶をしてくださった。
Sri Chinmoy, 挨拶(1〜4), Agni Press, 1981