ザトペックは読まない

 映像を見た後でザトペックに、私が彼について書いた本を贈呈した。どうもザトペックは何を読むのも好まないようだ。もしかして時間の無駄だと思っているのかもしれない。彼を責めることはできない。その代わりに奥さんが読まれるようだ。彼の方は、ページをめくるのだが、読んでいない。しかし奥さんはすべて注意深く読んでいる。私の本も奥さんが読んでザトペックに内容を教えてあげることだろう。ザトペックは彼のために作った歌、そして映像をとても気にいっていた。