質問: 最近起こった津波のような自然災害に対して、二通り反応の仕方があると思います。一つ目は、自然に対し人間はもっとはるかに敬意を払わねばならないと感じることです。二つ目は、最優先は人間であり、だから科学をもっと発達させ災害から人間を守ると言う考え方です。貴方はどちらの見方をしていらっしゃいますか。

シュリ・チンモイ: 私は心から両方の味方に賛成です。まずは自然に敬意を払わねばなりません。ゴルバチョフ大統領などが必死で母なる自然を守ろうとしています。あちらこちら、至るところで自然が破壊されていて、ゴルバチョフ大統領のグリーン・クロスという団体は環境を保護しようとしています。自然は私たちの内的人生、より高い人生の表現です。良いものは全て自然から得ています。美、静けさ、謙虚さ、簡素さ、などたくさんの神聖な資質のことです。何よりも自然はのびのびとしています。マインドが発達すると実に複雑になっていきます。自然に物事を行うことができなくなります。自然はのびのび生きる力を取り戻す助けになります。自然は私たちが世界の良き市民になれるよう、数え切れないほどの方法で助けてくれます。ですから自然に敬意を払い敬愛しなければならないのです。

貴方の言われた二点目は、もっと科学を発達させ災害から人間を守る必要がある、です。これにも完全に賛成です。科学技術は発展せねばなりません。しかしこんなことを言っては申し訳ないですが、どんなに科学技術を発展させてももし自然が怒り狂ったら、どんな科学技術でも降伏させる事はできません。宇宙的自然は人間の科学的功績より果てしなく強力なものです。母なる自然が激怒したら、太刀打ちできません。

ですから二つの方法があるということです。科学を発展させる事と、自然の怒りで自然災害が起こり苦しめられる事がないよう、母なる自然に敬意を払う事です。この二つとも絶対に正しいですが、もう一つ、この二つの妨げには全くならない方法があるので、付け加えてもいいでしょうか。それは祈りです。至高の存在、最強の存在、最も強力な存在に危害や自然災害から守ってもらえるよう、すべてのこと、すべての人から守ってもらえるよう祈ることです。

この三つの方法全てを同時に取り入れることができたら、自然災害を回避できる可能性が高くなります。