質問: 正しいことをするために、「決意」をどうやって内側から前面に持ってきたらいいですか。
シュリ・チンモイ: 祈りの力を通してのみ可能です。他に道はありません。子供のように泣いて泣き叫ばないといけません。子供はおもちゃが欲しかったら5分も泣けばお母さんが絶対に持ってきてくれると思っています。ところが母親は10分、15分、時には30分も様子を見ています。そして「これはどうしようもない。全然泣き止む様子がないわ。おもちゃを与えるしかないわね。」となります。私が椅子に座っていると、飼っている子犬のチェラがやってきて餌が欲しいと泣きます。そのうち泣き止むだろうと思っているのですが、泣きやみません。それどころか鳴き声がどんどん大きくなっていって、襲われるのではないかと思う位です! 子供も同じように泣いて泣いて、最終的には死に物狂いになります。同じように、私たちも本当に死に物狂いになったら、内的な決意が出てきます。しかしその決意は子供のそれとは違います。その中にある程度の落ち着きがないといけません。そして涙もなければいけません。
誠実な涙を育むことができたら、本当の決意を得ることができます。全てがハートの叫びと涙にかかっています。本当に良い人になりたい、世の中のために何かをしたいと思うのであれば、目の涙ではなくハートの涙を感じないといけません。ハートの中に流れる涙を感じてください。ハートが血を流している気持ちになる必要があります。そうすると決意がやってきます。
全てがハートの中にあります。5分でも10分でも15分でもハートの中で生きることができれば、答えが見つかります。「決意や不屈の意思をどうやったら持つことができますか。」という質問はマインドから来たものです。しかし答えはハートの中にあります。ハートの涙の中にあるのです。すべてのことに対してハートの涙が答えです。そしてこの涙を通して神に「神様、私の存在全体を貴方の御足元に置きます。どうかどうか私に決意を与えてください。間違ったことに走るのではなく、正しいことが出来るように。」とお願いします。
Sri Chinmoy, シュリ・チンモイとの対話, Agni Press, 2007