Part I

CSC 1. 1998年11月10日、シュリ・チンモイは高齢者について、ニューヨークの自宅で次のように語りました。1998年は国際高齢者年でした。

1.

高齢者を理解し、称賛し、敬愛すべきだと心から思っています。自分も高齢者の一人だから言うのではありません。今世の中では高齢者がないがしろにされているから言うのです。高齢者の皆さんもかつては小さな苗木でした。そして木となり、やがて菩提樹となったのです。

苗木、つまり子供だった時、両親、お祖父さんお祖母さん、ひいお祖父さんひいお祖母さん皆に可愛がられました。成長して、周りにインスピレーションを与える存在になりました。

私たちはいつも「遠い未来」の話をするけれど、「輝ける過去」もかつては「遠い未来」であったことを忘れてはいけません。輝ける過去で、高齢者は小さな子供でした。家族の大きな喜びでした。高齢者に敬意を払わなければ、その慈愛、愛情、優しさ、智恵を受け取ることはできません。彼らをないがしろにすることは過去から切り離してしまう行為です。木を二つに割ってしまうように。木を切ってしまったら、生き続けることはできません。木が健康で生き続けるためには、根も枝も葉もしっかりついたままでいる必要があります。この同じ木が、老木になる数年前までは美しい花や美味な果実をつけていたのですから。

また、高齢者はその家族に誉と経済的安定をもたらしてくれました。ないがしろにするなどとんでもありません。世界家族全体への貢献を称え、新たな感謝の心で高齢者を理解し、称賛し、敬愛するべきです。高齢者の皆さんの存在そのものからインスピレーションを受け取ります。そしてこれから40年後、50年後に、今の若い世代も同じく将来の若者達にインスピレーションを与える存在になるのです。