ジュリアンと神の会話
「神様、僕のパパはね、すごく有名なミュージシャンなんだ。僕もパパと同じくらい立派になれるかな?」「もちろんなれるよ。お父さんよりもっと立派になれるよ。」
「神様、パパにはインド人の先生がいるの知ってるでしょう。パパはその先生のことをグルって呼んでるんだ。この前ここイギリスで、グルに会ったよ。祝福してくれて、インドの名前をくれたんだ。」
「ジュリアン、君のインドの名前は何?」
「僕のインドの名前は『マハデヴァ』。」
「素敵な名前だね。『偉大なシヴァ神』という意味だよ。君のパパにもインドの名前があるの知ってるかな?」
「ううん知らない。教えて、パパの名前は何?」
「君のパパの名前は『マハヴィシュヌ』だ。偉大なビシュヌ神という意味だよ。」
「神様、ひとつ聞き忘れてたことがあるんだけど。」
「何? 言ってごらん。」
「グルが祝福してくれた時、パパの隣にきれいな女の人がいるのが見えたんだけど、あれは誰?」
「その人は君の新しいママだよ。新しいママの名前は『マハラクシュミー』といって、偉大なラクシュミー母神と言う意味だ。この女神は愛、気遣い、喜びと調和の母なんだ。もう少ししたら、新しいママが君への愛と気遣いと誇らしさでいっぱいだってわかって、そう感じると思うよ。」
「神様、いろんないいことを教えてくれてありがとう。今度は僕もひとついいことを教えてあげる。」
「なんだろう。教えて。」
「神様、僕ほんとにね、アメリカに行って、パパと新しいママとそれから僕たちのインド人のグルと一緒にいたいんだ。」
神は嬉しさに涙した。
Sri Chinmoy, 子供と神の対話, Agni Press, 1971