第二部 イタリアへの挨拶

興奮の枢機卿

 皆も知っているように、6月18日7時に、ローマ法王に謁見することになっていた。5時半に待機しているよう言われた。私は5時半ちょうどに到着し、バチカンの門ではなくそこから2、30メートル離れたところに立っていた。枢機卿が一人、私の到着を待っていたが、私のことが見えなかったため、遅刻だと思い非常に興奮していた。やっと見つけてくれ、私から書類を受け取り、中へと導いてくれた。