第一部 — グル

1. グル

グルは弟子の中に神の姿を見る。だから自分を完全に弟子に捧げる。弟子はグルが限界ある自分を守ってくれる唯一の避難所だということを見、感じる。だからグルをひたすら愛する。

グルの強さは弟子への愛。弟子の強さはグルへの完全な明け渡し。

グルは弟子の成就の源であると同時に、弟子の愛にとても忠実なしもべでもある。

グルが持つ慈愛あふれる武器はただひとつ:許し。弟子が持つむき出しの刀は三本:限界・弱さ・無知。それでも、グルが簡単に勝利する。

一人で神を悟ろうとするのは、いかだに乗ってたった一人で海を渡るようなもの。グルの恩恵を通して悟りの境地へ行くのは、丈な船に乗って迅速に海を渡るようなもの。この船は無知という海を渡り、〈黄金の岸辺〉まで安全にあなたを運んでくれる。

おお弟子よ、この世で一番ばかな客は誰だと思う?それはあなたのグルに他ならない。グルはあなたの無知を買って、代わりに知識をくれる。あなたの無力を買って、代わりに力をくれる。これよりばかな取り引きが他にあるだろうか? その、グルの愚かさの名前を覚えておきなさい。それは慈愛、他の何物でもない。

Sri Chinmoy, 師と弟子, Agni Press, 1985