紅茶とアイスクリーム

今は姉のリリーはこの世からいなくなってしまったが、あの頃は私が紅茶の「試験に通った」ということで、リリー姉さんをアシュラムに訪ねていくたびに紅茶を入れてくれた。でも量はコントロールされたもので、朝と夜、1日2回入れてくれた。1回だけのときもあった。リリー姉さん自身紅茶を飲み始めていたのだが、それでも大体日に1杯か2杯だった。

量の話といえば、スワミ・ヴィヴェーカーナンダは1日に30杯かそれ以上紅茶を飲んでいたという。ポットいっぱいに紅茶を入れておいてもらい、それを1杯、また1杯と飲んだということだ。子どもの時に飲み始めたらしい。後に紅茶もコーヒーも飲むようになったが、特に紅茶を好んでいた。

そしてヴィヴェーカーナンダはアメリカにやってくると、アイスクリームというものを発見した。我々がクルフィと呼んでいるものだが、ヴィヴェーカーナンダはアイスクリームをどんなに好み、熱愛したことか! 冬に自分を慕ってくれる者たちとレストランに行き、まずアイスクリームを注文したという。レストランのマネージャーは、「この時期にですか?」と言ったという。

そしてヴィヴェーカーナンダはメインが来る前にアイスクリームを欲しがり、「アイスクリームはデザートですが。」と言われた。

「いや、好きだからいいんだ。」というのがヴィヴェーカーナンダの答え。ヴィヴェーカーナンダが好んだので、みんなが食事の前にアイスクリームを食べることになった。愛とはそういうものだ。

From:Sri Chinmoy,私の紅茶とコーヒー体験談, Agni Press, 2009
https://ja.srichinmoylibrary.com/tce より転用