質問: 「自分なんて」と感じる時、神は許してくださるのだろうかと疑念を持ちます。短い今世で、どうやって許してもらえるのか分かりません。

シュリ・チンモイ: 神に勝てる術があるのか自問してみましょう。答えは否です。神が許しの力を使われたら、この許しの力は貴方が今世、さらに前世で犯してしまったと感じている悪い行いをはるかに凌ぐ強力なものです。

何日間も、いや何ヶ月間も明かりがなかった部屋を思い浮かべてください。そこへ貴方が入って行ってスイッチをつければ、一瞬で明かりが戻ります。同じように、神の慈愛と許しの力に比べれば、貴方の弱さなど全く何でもないのだと感じましょう。

さてここで、貴方が同じ間違いを何度も何度もしているのに、どうしてそれを神が許す必要があるのか、という疑問が浮かぶかもしれません。今日ある悪いことをし、神に「ああ神様、許してください、許してください、許してください!」と祈ります。そしてまた明日になると、同じことをしてしまいます。唐辛子を食べる人のようなものです。「舌が焼ける! もう唐辛子は食べないぞ。」と思うのに次の日になると、また唐辛子を食べ舌をヒリヒリさせています。

質問に戻りましょう。もし内側に誠実な叫びがあるなら、何度間違いを犯そうと神は許してくださいます。しかし、同じ間違いを何度も何度も繰り返さない方が神は満足されると思いませんか?

確かに神の許しはいつでもそこにありますが、その間違ったことを一切断ち切ってしまった方が神は誇りに思ってくれます。すぐに全部やめるのが不可能なら、毎日貴方のマインド、そして外的生活でしている間違ったことの数を減らしていけばいいのです。自分の外的生活、内的生活でいくつ間違ったことをしているのか自分でわかるでしょう。数えてみたら良いです。そして次の日にはその数を減らせるかどうか試してみてください。そのように少しずつ数を減らしていくことができれば、全然間違いを犯さない日がやってきます。その時、神は喜んでくれるだけでなく、貴方のことをとても、とても、とても誇らしく思ってくださるでしょう。神の慈愛の力は、自分で犯してしまったと感じている大きな間違いより限りなく強力なものだ、ということを常に忘れないようにしましょう。

From:Sri Chinmoy,シュリ・チンモイとの対話, Agni Press, 2007
https://ja.srichinmoylibrary.com/csc より転用