インドのバガヴァッド・ギータ
それは無限に美しい啓示
```インドのバガヴァッド・ギータ
それは永遠に清らかな切望
```インドのバガヴァッド・ギータ
それは不滅の奥深き満足
```アルジュナは
上昇する人類の切望の叫び
主クリシュナは下降する神性の
慈愛の微笑みこの両者が分かち難く
永遠にひとつとなった ```アルジュナは
人間の兵士だったゆっくりと着実に進歩する
人類の代表であった ```主クリシュナは
神聖な司令官だった素早く完璧な神性の
具現化であった ```いとこ同士 —
クリシュナとアルジュナ友人同士 —
クリシュナとアルジュナ師と弟子
```いとこ同士の二人は
深い愛で結ばれていた ```友人同士の二人は
お互いを大いに愛し必要としていた
```師と弟子の二人は
お互いを信じられないくらい愛し、必要とし、満たしていた
人間の切望の世界と神性の体現の世界で
```バガヴァッド・ギータ巡礼は
アルジュナの怯える体、無力なバイタル、混乱のマインド
光なきハートで始まる
```ゆっくりと、着実に、慈愛を込め、
そして祝福一杯に主クリシュナはアルジュナを鼓舞した
万物の命の心核に超越の真実を確立すべく
主の最高に選ばれし道具となれるように ```アルジュナとその魂からの愛に
主クリシュナの先見の眼は満足した
```アルジュナとその息をのむ献身に
主クリシュナの慈愛の心は極めて満足した
```アルジュナとその無条件の明け渡しに
主クリシュナの究極の存在は果てしなく満足した
```ヴェーダを学ぶと
心の中にインドの蓮の花が
咲いているのが見える ```ウパニシャッドを学ぶと
その蓮の花が美しく私を照らしているのが
見える ```バガヴァッド・ギータを学ぶと
その蓮の花が芳しく私を満たしているのを
感じる ```ヴェーダの舟に乗り込むと
船頭は広大な平和の岸へと向かう
```ウパニシャッドの舟に乗り込むと
船頭は自由と光の岸へと向かう
```ギータの舟に乗り込むと
船頭は悟りと歓喜の岸へと向かう
```マハーバーラタは
「現実」の身体 ```ギータは
「現実」の心 ```アルジュナは
「現実」の退行と進化の魂
```主クリシュナは
「現実」の究極の体現のゴール
```クリスチャンに
あなたの聖典は何かと聞いたらすぐに「聖書です」
と答えるだろう ```仏教徒に
あなたの聖典は何かと聞いたらすぐに「法句経(ダーマパダ)です」
と答えるだろう ```シーク教徒に
あなたの聖典は何かと聞いたらすぐに「アーディ・グラントです」
と答えるだろう ```ユダヤ教徒に
あなたの聖典は何かと聞いたらすぐに「タルムードです」
と答えるだろう ```イスラム教徒に
あなたの聖典は何かと聞いたらすぐに「コーランです」
と答えるだろう ```ところがヒンズー教徒に
あなたの聖典は何かと聞いても可哀想に
ためらいの海にさまよわせてしまう
```他の宗教と違い
ヒンズー教の聖典は複数ある
四冊のヴェーダの海百八冊のウパニシャッドの森
沢山のプラーナチャンディ(聖母の栄光)
そしてバガヴァッド・ギータだ ```しかし同じヒンズー教徒に
その数ある聖典の中で自分の切望の心と
献身の人生の一番奥深くの琴線に触れるのは
どれかと聞けば即座に「天界の歌バガヴァッド・ギータです」
と答えるだろう ```バガヴァッド・ギータを学べば
主クリシュナの祝福を受ける ```バガヴァッド・ギータを生きれば
主クリシュナを自らのもの、真に自らのものと宣言できる
世界の隅々に轟くまで ```バガヴァッド・ギータ宣託の光を体現すれば
主クリシュナは全てを与えてくれるその無限の全てを
```From:Sri Chinmoy,宣託の光、バガヴァッド・ギータ, Agni Press, 1999
https://ja.srichinmoylibrary.com/bg より転用